複数言語環境の子供を育てている方なら共感出来るかと思うが、異国の地で自分の母国語を子供に継承していくべく努力をする中で、常にどこかで感じている不安。「いつかこの子は自分の母国語を話す事を拒否する日が来るかもしれない」
勿論、子供もそれぞれで、そんな心配が不必要に終わる場合も多いかもしれない。が、時々聞く事、「子供が日本語を話す事を拒否する」。現地文化・社会との何らかの摩擦を感じる場合に、現地社会に同化しようとする子供の自己防衛本能の一つだと思うのだが、我が息子は未だ2歳、複数言語を操りながらもどちらかというと未だ日本語が断然強い為、このテーマはもう少し先に来るものだと思っていた。
が。しかし、である。
突然母子二人の夕食の場で、息子が私に語り掛けた。
「ぼく、大きくなったら、日本語話さないの。」
えっ??今何言った?一瞬耳を疑った私。オウム返しで聞く私に、息子再度語る。
「ぼく、大きくなったら、ドイツ語だけ話すの。」
えっ??えっ??どうして??
その発言の内容も内容だが、何故突然そんな事を語りだしたのか、動揺気味の母。
どうしてなのか理由を問うと、やっとそれらしきものを話したのは、こういう事。
「パパはドイツ語だけ話すの。日本語話せないの。」
「〇〇ちゃんもドイツ語話すの。」
「〇〇さんもドイツ語話すの。」
息子の深層心理はわからないが、どうやら恐らく、周りにはドイツ語を話す人口が遥かに多いから、という人が理由の様子。何故それが、「大きくなったら」に限定されているのかはよくわからないのだが、子供の心の動きの繊細さを感じた気がした。
母 「でも、ママとは日本語でしょう?」
息子 「 ママはドイツ語も話すの。」
母 「そうだね。。。だけど、ママは日本語の方が上手だし、日本語で話たいな。それに、日本語だと、おじいちゃんとおばあちゃんとも話せるし、〇〇と〇〇とも話せるでしょう?」
今のところ、息子は私にドイツ語で話しかけた事は一度足りとも無い。 実のところ、動揺した事はしたものの、我が息子に限って(←え~っ???)、日本語を拒否する日が来る様な気もしない。
この会話は、結局その後別の話題に取って代わられ、又この話題が息子から浮上する事は無かったが、出来るものなら、この発言をした息子の深層心理を探ってみたいものである。
今日も息子は朝からマシンガンの様に私に日本語を浴びせて、元気に保育園へ登園。一日中ドイツ語のシャワーを浴びても、帰宅すれば溢れる様に出てくる日本語。息子よ、そして私、頑張れ!
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