お風呂に浮きながら、かなりぐったりしている私。
正確に時間を記録しておかなかったが、かれこれ10時間近くになっている筈。
強くなった陣痛の波が定期的に襲う。痛い!!!
いきんではいけない、呼吸しながら痛みを逃さねば、と頑張るが、それも難しくなって来た。痛みのピークで声をあげてしまう自分がいる。 胸にかけていたタオルも気に出来ない程、痛くてたまらない。
こんなに痛いのに、まだ産めないの~??!!との思いが何度も頭をよぎる。本当に痛くて、もう痛み止め、無痛分娩にしちゃおうかな、等と弱気な事を考える。
お湯の中で、何度仰け反りかえりながら、痛みと戦っただろう。やっと、再び子宮口の確認をしてくれた。ベッドに移動するのかと思えば、水中でそのまま確認するという。もうどうにでもしてくれ・・・
やっと全開したらしく、『いきみたければ、いきんでいいよ』とのOKが出た。
陣痛の波に合わせて、いきむ。が、そんなに簡単に出てくるものではなかった。
でも、いきむのは大変だけど、痛みを逃すのよりも楽(痛くなかった)だった。
波に合わせて、再度いきむ。駄目。
これを何度繰り返した事だろう。
『いきんで~。。。一旦息して、またいきんで~。。。』
と助産師にリードされる。が、赤ちゃんが出てくる感覚は全く無い。
再びいきんで~。。。を繰り返す。
Webで見た他の人のBlog や体験記だと、4-5回いきんで生まれた!というのが多かった気がするが、私は10回以上、多分20回以上いきんでみた気がする。なのに全然出てくる感じがしない。私は駄目なのだろうか。これもBlogで読んだが、痛い!じゃなくて、赤ちゃんに頑張ろうと話しかけると良い、というのを試してみる。頑張ろうね、もう直ぐだからね、と。
『もっと下の方に押し出す感じで!』と助産師。
すると、何となく頭が押している様な錯覚・・・感覚を感じる。
ライトを照らされ確認され、『ふさふさの髪よ~』と助産師。
『触ってみる?』
頭を触ったりすると、頑張れる、というのを読んだ事もある。が、そうする元気が無かった。質問に答える元気も無かった。
『次、頑張って産んじゃいましょう』
『押して、押して~・・・息してまた押して~・・・』
駄目だあ。。。。。
とこれをまた繰り返す。私、本当に産めるんだろうか。
ふと我に返ると、なんとお風呂の周りにギャラリーが沢山。後でパートナーから聞くと、医師2人、助産師3人の計5名が出産に立ち会っていたと言う。
『押して・・・息してまた押して・・・また息してもう一回押して~』
これを3回ぐらい繰り返したろうか。
もう無理~!!!!っと思ったが、避けるような感覚と共に、スルっと抜けるものが。
赤ちゃん誕生!
終わった~、、、もう痛みと戦わなくて良いんだ、と安心。
しかし、安心して一息つく暇も無く、赤ちゃんを取り上げるよう言われる。
そうか、赤ちゃん、お風呂のお湯の中に出てきたんだ。
自ら手探りで取り上げた赤ちゃん、助産師の介助の下、抱き上げて胸に抱く。しっかりとした太いへその緒が付いたまま、赤ちゃんは私の胸で目を閉じている。
助産師がお湯をかけて赤ちゃんを少しきれいにし、タオルをかぶせる。
私は、無事に出てきてくれた安堵感を感じながら、赤ちゃんを見る。
助産師に指導されながら、パートナーがへその緒を切る。
この目で良く見る事が出来なかったが、彼によってへその緒が切られた赤ちゃんは、初めて産声をあげた。
『時間』
『19:01』
生まれたね。
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