2011年2月28日月曜日

早産・切迫早産について

全てが順調で来た妊娠生活、まさか早産のリスクが高いと診断されるとは思っていなかった。
この機会に、早産についての情報を得る事が出来たので書き留めておこうと思う。

スイスでの早産の件数
年間2000件 (年間の出生数が不明なので%が分からないが、別のデータによると、近年増えており約7-9%が早産という統計あり)
2000g 以下 1400-1500
1500g 以下 400-450
1000g 以下 160-200
500g     10-20
妊娠25週以下で生まれた場合、約57%が死亡している統計あり。

NICU、新生児集中管理室
(Intensiv Pflegestationen für Frühgeborene - Neonatologie Abteilung)がある病院は全国で9件。Zürich UniSpital はその中の一つ。

早産の原因
HELLP-Syndrom、糖尿病(Diabetes)、感染(Infektionen)、子宮機能の低下、胎盤の位置異常、ストレス等。原因が不明のケースが4割を占める。

Zürich UniSpital の場合
様々な状態から早産のリスクをベンチマーク。一つの峠は29週、その後は少なくとも34週迄の入院を指示する事が多い模様。
早産で生まれた子は、基本的に予定日迄、又は正常分娩期(予定日から2週間前)迄NICUにて管理する。注意せねばならないのは:
  1. 肺機能 最も完成の遅い臓器故、呼吸補助及び自力呼吸が出来る迄管理
  2. 体温・湿度管理 皮膚が薄く体温自己調整が難しい。保育器使用
  3. 糖分 子宮の中で十分な栄養がいっていたかどうかを確認、対応
  4. 頭蓋内出血 胎児の頭蓋骨は柔らかく何らかの原因で出血する危険性有り
  5. 子宮内感染
1. 肺機能の発達は最も重要な点。早産のリスクが認められる場合、胎児の肺の育成を促進させる為、Cortisol を投与。2度・2日に渡る注射による投薬で、48時間から72時間で効果が見られる。投薬中は水分摂取は制限。34週を過ぎれば自力で肺呼吸が出来る確率 が数段上がり、37週でほぼ完成される。29週でも肺の育成促進剤により第一の難関は突破出来る。

4. UniSpitalでは研究結果に基づくEpoというホルモン剤(ドーピング剤)を使用している。未だ研究対象の為、この対応を望むか否かは両親の判断。
このリスクは32週を超えればほぼ心配が無い為、私は恐らくこの点の心配はしなくてすむようだ。

3.に少し関連しているが、何らかの異常で胎児に栄養が行き渡らず胎児が成長しない場合は予定日よりも早く帝王切開によって取り出す必要がある。1500g 以下の胎児は、普通分娩に耐えることが出来無い。


切迫早産の場合、破水や出血の有無、陣痛の有無等により対応が異なるが、基本的な処置は、陣痛を抑え子宮収縮を抑え横になり安静、の3つの処置以外に方法は無い。
私の場合:
症状: 陣痛・子宮収縮は観察されないが、子宮頚管の長さが短くなった。
原因: 不明。
経過 (子宮頚管長の変化): 
  • 27週 28mm → 安静の指示
  • 28週 28mm → 引き続き安静、散歩・水泳等軽い運動可
  • 30週 15mm (10mm) → 入院指示
  • 31週 10mm (  7mm) → 引き続き入院
  • 33週 12mm → 退院許可、自宅安静
処置: 
  • 27週 Bryophylum を4時間おきに20滴服用。マグネシウム1日2回。
  • 28週 Bryophylum を4時間おきに20滴服用
  • 30週 胎児の肺成長促進の為にCortisol 投薬。Nifedipin Mepha 10 (nifedipinum 10mg) を10分おきに5回服用 
  • 入院中毎日 
    • 08:00 Elevit Pronatal (ビタミン剤)、Adalat CR30 (Nifidepine)
    • 20:00 Adalat CR60
    • 就寝前 Fragmin 2500 IE/UI (血栓予防)
    • CTG 検査 最初数日朝夕2回、後半朝1回

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